価値の追究

新たな価値の創造

新たな価値をすみやかに提供するアルプス電気の開発革新

エレクトロニクス業界は市場の変化が速く、常に新しい電子部品を開発し、提案していくことが求められます。お客様からのご要望はさまざまですが、特に重要視されるのは「安定した品質」。もちろん、市場の変化に対応していくために開発期間を短縮することは必須です。しかし、製品設計や検査に充分な時間を取れず、品質が低下して異常品が流出してしまっては意味がありません。

そこでアルプス電気では、2002年度から「一発完動」をキーワードに、開発のしかたを革新しています。「一発完動」とは、どの製品も一発全にくこと、すなわち品質にバラツキのない製品を提供することです。そのために、品質工学などを活用したさまざまな手法を取り入れています。

まずは、ニーズの先取りです。QFD(品質機能展開)を用いてお客様のニーズとシーズを調査し、「今後必ず求められていく製品」の企画を練り上げていきます。続いて、IT技術の徹底活用。3D-CAD(3次元設計)やCAE(コンピュータ解析)を使ってデジタルデータ上で製品の機能や品質を作り込み、試作・試験にかかる時間やコストを抑えます。そして、製品評価の早期実施。開発の早い段階からQE(品質工学)を活用して品質を検証することで、異常品の流出を予防します。

これらの手法の導入によって、確かな品質の製品を迅速に提供できるようになっただけでなく、市場のニーズを先取りした製品提案も可能になりました。2008 年度は、より短期間で品質の安定した製品を提供できるよう、取り組みの定着化に努めていきます。

開発革新の全体像

機能、外観ともにすぐれた製品を提供しています

白坂 剛

車載電装事業部
第2技術部

白坂 剛

私は今「DM(デジタル・マニュファクチュアリング)活動」という製品開発の革新活動を推進しています。DM活動とは、市場が求める機能を想定して 製品を設計し、シミュレーションを重ねて機能の安定性を高めていく手法です。過去にはお客様から「御社の製品はクリスタル細工だ(外観は良いが機能の安定性は低い)」と言われたこともありましたが、DM活動の導入後は、安定性が高く、ニーズを先取りした独自の製品提案もできるようになりました。今後も活動を続け、お客様の期待を超える製品を提供していきます。

2007年度の取り組み事例

オフラインでの機能性評価
専用装置を使用して機能の安定性を評価

専用装置を使用して機能の安定性を評価

製品を量産する前の最終段階では、品質保証部による製品の評価を行っています。そこでは品質にバラツキがないか、お客様にご迷惑をかけることがないかを、最短で確実に判定する必要があります。より正確を期すために、アルプス電気では製品仕様書との整合性を評価する従来の「スペック評価」という方法に替わって、機能の安定性を評価する「機能性評価」を導入しました。これによって、お客様の本来の用途に即した評価が可能になったと同時に、評価の所要時間も従来の1/3以下に短縮されています。

金型の一発完動の実現
金型部品の研削加工

金型部品の研削加工

これまでの金型製造は、試作を繰り返して少しずつ修正を加えていくという工程を踏むのが主流でした。現在はその過程で発生するコストを抑えるため、「一発完動」という考え方に基づいた作業工程を組み立てています。 加工精度を高めつつ、デジタルデータによる設計、CAE(コンピュータ解析)の活用、製品の開発段階からQE(品質工学)による機能の安定性の検証、新しい金型認定方式などを取り入れています。その結果、製造期間が短縮されただけでなく、品質も大幅に向上するなどの成果がでています。


金型の一発完動の実現

製品開発期間の短縮と機能安定化の実現
スイッチの3D-CAD図面

スイッチの3D-CAD図面

アルプス電気の主力製品の一つであるスイッチ。市場の変化が早く、お客様の要望に常に応えていくためには、すみやかで的確な製品開発と小型化・高精度化技術が不可欠です。この課題に対し、当社は「DM(デジタル・マニュファクチュアリング)活動」という独自の手法を用いて取り組んでいます。DM活動とは、市場が求める機能を想定して製品を設計し、シミュレーションを重ねて機能の安定性を高めていく手法です。これを、設計段階から生産体制の準備、量産までのすべての開発プロセスに適用します。これにより開発にかかる期間が従来よりも大幅に短縮され、機能の安定した製品を迅速に提供することが可能になりました。



高品質・低コストな製品づくりを推進しています

上杉 一夫

コンポーネント事業部
第2製造部

上杉 一夫

私は「オンラインQE」を実践するプロジェクトに、発足当初から携わっています。オンラインQEとは、製造部門が活用する品質工学の手法のことです。製造工程での管理方法を最適化し、品質の安定した製品をより安いコストで製造することを目的としています。従来は量産中の製品に用いる手法だと考えられていましたが、製品の開発段階から適用することに成功し、成果を出すことができました。この活動を通じて、品質とコストに対する社員の意識が日々向上していることを実感しています。今後も一層活動にまい進していきます。

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