人財の確保と育成

基本的な考え⽅

持続的な事業成長に向け、当社がものづくりをベースに培った人財の新たな活躍機会の創出や、各種ネットワークの更なる拡大などを通じ、これまでとは異なる価値の創出ができる人財の確保と育成に取り組みます。特に、コト事業の推進においては、新規事業を構想する思考スキルや高い専門性を有する人財の確保に加えて、多様なパートナーとのアライアンスを通して人的ニーズの充足を図るとともに、自発的・自律的に変化・成長し続ける人財の開発を進めていきます。

アルプスアルパイングループ⾏動規範(抜粋)

4-1. 相互理解 私たちは、多様な属性や価値観を受け⼊れ、⼀緒に働く仲間として互いの⼈格と個性を尊重します。

事業成⻑に向けた⼈財の確保

ソフト⼈財の拡充

インドの開発会社(タタ・エレクシー社)と大規模なソフトウェア開発パートナー契約の締結やWeb3.0インフラ事業の運営会社(フリービット株式会社)との資本業務提携をはじめ、企業間アライアンス及びオープンイノベーション等、グローバルソフトウェア開発体制の強化に取り組んでいます。更に、IT業務未経験者向け教育プログラムの拡充を図るとともに、高度専門人財とアドバイザリー契約を締結するなど、様々な方法で人財確保や育成に注力しています。2022年度は全新入社員向けのソフトウェア教育を含め、全162講座に延べ3,000人を超える社員が受講しました。

タタ・エレクシー社との契約締結

タタ・エレクシー社との契約締結

ニーズに即応した⼈財配置

社員一人ひとりの主体的な意思と自らの専門性向上への意欲を尊重する制度として、人財公募制度に力を入れています。会社主導の人財ローテーションと組み合わせつつ、多様な人財ニーズを公開することで、自社や事業の理解を深め、各人の前向きな能力発揮を促します。

新事業創出人財の拡充

オープンイノベーションの推進

デジタル化の進展やビジネスモデルの多様化などの事業環境変化に適応すべく、「モノ」売りだけではなく、「コト」づくりによる顧客価値提案へ向けて、オープンイノベーションの推進を加速し、事業成果と人財育成の同時実現に取り組んでいます。

東北大学との「つながる価値共創研究所」の設置をはじめ、会津大学などとの産学連携による「イノベーションの創出」「人財育成」「社会課題の解決(地域貢献)」を目的とした、未来価値創造につながる研究テーマの発掘と推進を行っています。加えて、高度専門人財(ソフトウェア)の育成においては、東京工業大学との連携によるAI講座受講の他、アジャイル開発、モデルベース開発等の先端開発手法の習得などオープンイノベーションを通じて様々な教育を実施しています。

東北⼤学との「つながる価値協創研究所」設置の発表

東北⼤学との「つながる価値協創研究所」設置の発表

会津⼤学との「感性デザイン思考ワークショップ」

会津大学の教授が講師となり、同大学の学生と当社若手エンジニアを対象とした「感性デザイン思考ワークショップ」を2022年度に新たに開催しました。新事業創出に不可欠なユーザーの潜在的なニーズと深層心理の把握やデザイン思考をベースに、感性(感覚、感情、感動)の要素を取り入れ、日本発のイノベーティブな課題解決手法を学び・体験しました。参加学生、社員から好評であったことから、次年度以降も継続実施していきます。

会津⼤学とのワークショップの様⼦

会津⼤学とのワークショップの様⼦

新⼈〜若⼿社員の定着・育成

新⼊社員の成⻑を後押しすることを狙いに、経過年数ごとに研修を実施しています。

流れ

1年⽬研修

⼊社して必要となる「学⽣から社会⼈への切り替え」「会社の基礎教育」「各職種・事業内容」について、座学やグループワークを通し、理解する研修です。
ソフトウェア⼈財の育成強化を狙いとし、e-ラーニングによるソフトウエア教育を取り⼊れ、研修期間後半には、学びをアウトプットする場もあります。

製造実習

「ものづくり」の会社として実際の製造現場で、1.5か⽉間の製造実習を行います。その中で現場作業の中でムダがないか、効率よく業務が進められるか新⼈⾃ら考え、現場メンバーに提案をしています。

3年⽬研修

新⼈期が終了に差し掛かる3年⽬の若⼿社員向け研修です。3年目として何が期待されているのかを理解し、また職場メンバーからの事前アンケートを基に⾃分の弱みや強みは何かを振り返ることで、今後どうしていくべきかをキャリア含め考える研修です。
研修の中では⾃分の考えだけではなく、受講者同⼠で話し合いを進めながら職場に戻ってから意識して⾏動する「⾏動計画書」を作成し、期待される役割⾏動改善への⼀歩となるようにしています。

マネジメント層の育成

対話型マネジメントの実践と浸透

多様で⾃律した個⼈の強みを活かし、組織成果の最⼤化と会社の持続的成⻑を実現するためには経営層、管理職、社員間での「対話」「相互理解」が⽋かせません。2021年度には、部⻑職向けに「対話×組織変⾰」をテーマにワークショップを実施し、“成⻑・挑戦”が実感できる組織づくりを⾃分ごとにする機会となりました。また課⻑職向けに制度改定の主旨や部下の主体性発揮に向けた対話スキル等の研修を実施しています。
新たに管理職の職責についたマネジメント層の社員に対して、役割の理解やマネジメント⼒の強化に向けて新任部⻑研修、新任課⻑研修を⾏なっています。加えて新任課⻑研修では、創業者⽚岡勝太郎の⾃宅を記念館とした勝志館への⾒学を通じて創業者の思いや当社のイズムを改めて理解する場を設けています。
対話型マネジメントを深く浸透させていくには管理職層のみでは変化に対応していけないことから、今後は現場リーダーである係⻑層への浸透を図っていきます。

<教育体系図>(アルプスアルパイン(株))

教育体系図

持続的に成⻑する個⼈へ

従来の延長では先を見通すことが難しい時代となり、一人ひとりが自らをアップデートし続ける姿勢が求められます。過去の経験やノウハウに頼ることなく、ビジネスの原理原則や世の中のトレンドなど幅広くアンテナを広げることを狙いに、2022年度より全社員を対象としたオンライン学習サービスを導入しています。初年度は延べ600名を超える社員がこのサービスを利用しました。

人財育成費(単体) 2020年度 2021年度 2022年度
12,653円 15,087円 20,302円