独自性の追求とパートナーとの協調で、期待を上回る価値を提案

 ものづくり、自動車、エネルギー、農林水産、医療・・・。もはや電子技術と関わりのない産業はなくなった。アルプス電気は、創業以来68年間蓄積してきた独自技術をさらに磨き、同時にさまざまな分野のパートナーと力を合わせて、多くの産業の発展に貢献する「新たな価値」を追求している。

 また、既に見えているニーズに応えているだけでは、決して「新たな価値」は生まれない。アルプス電気は、お客様と社会が密かに持っている要求と課題をいち早く察し、先んじて解決策を示すことが大切だと考えている。使い手の期待と想像を上回る「新たな価値」を提案することこそ、アルプス電気の存在意義である。

「新たな価値」を提案して、世界の産業にイノベーションを起こす

アルプス電気の歴史は、イノベーションを起こし続けてきた歴史

 アルプス電気の歴史は、「新たな価値」を開発・提案し続け、世界の産業にイノベーションを起こしてきた歴史である。お客様から高い評価を受けている独自技術に、時代の要請に応える新しい技術を一つひとつ加えながら、一歩先のソリューションで時代を切り拓いてきた。

 アルプス電気には、民生機器、IT機器、そして自動車などの分野で、時代の要請に応える数々の「新たな価値」を提案してきた実績がある。また、全世界の2000社のお客様との取引を通じて培った、多くの独自技術と得がたい経験も蓄積している。これらはすべて、次代につながる「新たな価値」を生み出す素地になる。

クルマの電子化をいち早く予見して、時代が求めるHMIを提案

 自動車業界は今、制御の電子化と動力の電動化が同時進行する、百年に一度の変革期の中にある。アルプス電気は、クルマの電子化をいち早く予見。1980年代から、クルマの利便性と安全性の向上に貢献する先進的なヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)技術を提案してきた。

 一方、カーナビなどインフォテインメントシステムが標準搭載されるようになり、ドライバーが操作すべき機能は急激に増えて状況は一変した。見栄えだけでスイッチを選んだのでは、クルマの利便性と安全性を確保できなくなったのだ。

 アルプス電気は、こうした時代の要請に応えるHMIをいち早く提案し、世界中の数多くのクルマが「新たな価値」を持ったHMIを採用していった。操作すべき機能の整理・集約、目的や状況を徹底的に考え抜いた操作性のつくり込み、一目で操作法を理解できる高い認知性の導入、操作するときに心地よささえ感じる操作感の演出。アルプス電気が提案する「新たな価値」は、クルマの操作環境に新しい潮流を生み出した。

触れれば分かるアルプスクオリティー

 なぜアルプス電気は、「新たな価値」でクルマのHMIにイノベーションをもたらすことができたのか。それは、それ以前から魅力的で使いやすい操作環境が求められていた民生機器分野で、最先端のHMI技術を蓄積してきたからだ。

 1978年、アルプス電気は、民生機器などの操作用スイッチに「新たな価値」を提案する「タクトスイッチ®」を市場投入した。確実な操作性はもちろんのこと、心地よさや高級感も演出できる、オンオフを切り替えるだけのそれまでのスイッチとは一線を画した製品だった。

 たかがスイッチと思うなかれ。電子機器に使われているスイッチは、ユーザーの意思を機械に伝える唯一の手段であり、機器との一体感を直に感じる部分でもある。確実に操作できていることから、安心感、快適さ、品質、それをつくったメーカーの良心まで、スイッチの操作を通じて機器のユーザーは感じ取っている。操作性や操作感は、商品カタログに表すことは難しいが、使えば気付く満足感であり、それこそが真の価値である。つくり手の良心をユーザーに伝える重要な部品、それがタクトスイッチ®なのだ。

 タクトスイッチ®に盛り込んだ「新たな価値」は、世界各国の機器メーカーに広がり、今では世界シェア約40%を占めるまでになった。例え機器にアルプス電気のロゴが入っていなくても、スイッチを操作してみれば、そこにアルプス電気の息吹を感じ取ることができる。

理想のコクピットを自ら創り、明日のドライビングシーンを探る

 視線を動かすだけでディスプレイの表示内容を切り変える、ハンドルのグリップをなでてエアコンの風量を調整する、ドライバーの健康状態のチェックや居眠り運転の警告をする。これらは、アルプス電気がクルマの操縦環境の理想をかたちにした「次世代プレミアムコックピット」の機能の一部だ。そこには、アルプス電気がこれまで蓄積してきたHMIやセンシング技術のすべてが、惜しみなく注がれている。

 クルマのコクピットは、さまざまな厳しい開発要件が同時に求められる。技術者にとって、とても悩ましい開発対象だ。場所も時間も周辺状況も違う走行条件の中、ドライバーの迅速で正しい判断を助け、安全で確実に意思を伝達できなければならない。しかも、運転するのは高度な技能を持つプロではなく、多くの場合一般人。加えて、心地よい操作感、愛着を感じられる存在であることも望まれる。次世代プレミアムコックピットは、理想の操縦環境の中から、アルプス電気が提供すべき未来の電子部品を切り出すために開発している。

 来たるべき自動運転時代、ドライバーが走行中に読書をするようなシーンが想定されている。自動運転車が危険な状況に陥ったとき、本に夢中になっているドライバーに気付きを与えるには、新たな機能が必要になる。人と機械の新しい関わりを設計すること。これは車載用電子部品で世界をリードするアルプス電気の課題であり使命でもある。