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Deutsche Post DHL Group、アルプス・ヨーロッパおよびSigfoxが物流用カゴ台車向けの革新的な追跡ソリューションを推進

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2019年06月20日

・物流管理用IoTデバイス付きロールケージ(カゴ台車)を約25万個設置
・物流プロセスの可視化に向けた3社の長期的パートナーシップ基盤を確立

 2019年6月19日 ドイツ、ボン:ドイツの大手物流会社Deutsche Post DHL Group(以下DHL)とアルプスアルパイン株式会社(以下、アルプスアルパイン)の海外現地法人であるアルプス・ヨーロッパ、大手IoTサービスプロバイダーのSigfox S. A.(以下、Sigfox)は、物流管理用IoTデバイスを利用することで、DHLがドイツ国内で展開する小包ネットワークサプライチェーンの最適化に向けた、パートナーシップ推進を合意しました。

 DHLは、ドイツの物流マーケットリーダーとして、ドイツ国内で1日500万個もの貨物を輸送しています。この貨物量を確実に処理するためには、体系化された物流ネットワークが必要となります。同ネットワークを支える設備の一つとして、個別貨物(小包など)をまとめて輸送するカゴ台車は数千台あり、ドイツ全土および近隣諸国にある35カ所のDHL小包センターと顧客倉庫では、カゴ台車を毎日必要な数量だけ維持、管理していく必要があります。これら作業を効率化に向けて、DHLでは約25万個のカゴ台車へ物流管理用IoTデバイスを設置。それぞれのカゴ台車の位置と移動しているかなどの動きに関する情報の把握が可能になりました。
 DHLの郵便小包ドイツ事業チーフプロダクションオフィサーであるThomas Schneiderは、「この新たなデバイスを使用することで得られる情報は、お客様へのサービス品質の更なる向上と、より優れた設備管理による運用コストの削減に貢献します。」と述べています。

 物流管理用IoTデバイスを搭載することで、ヨーロッパ全体における物流資材の位置情報を特定することが可能となるため、SigfoxのCEO兼共同創設者であるLudovic Le Moanは、今回のパートナーシップについて、「DHLの期待に応えるべく取り組んだアルプス・ヨーロッパとの協力関係は、将来の産業用IoTビジネスを切り開くための素晴らしい経験となりました。また、量産化には長い開発工程と実証実験が必要であり、多くの困難も伴いました。しかし、このプロジェクトにより何十億ものデバイスに接続している0(ゼロ)Gネットワークサービスにおいて、大きな一歩を踏み出すことができました。だからこそ、私たちはこのパートナーシップに大きな可能性を見出しています。」と喜びのコメントを寄せています。

 アルプス・ヨーロッパ、シニアマネージャーであるSascha Kunzmannも、「物流管理用IoTデバイスの長期稼働に向けて3社が緊密に連携し、あらゆる側面で最適化を行ったことにより、10年を超える長い連続稼働時間を低コストで実現するという課題を解決することができました。これによってアセットトラッキングの大量生産を経済的に行うことが可能になるだろう」と述べ、このパートナーシップには将来性があることを確信しています。