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業界最小、高分解能かつ高リニアリティを維持しつつ、耐衝撃性を大幅に向上

フォースセンサ「HSFPAR004A」を開発、量産を開始

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2019年03月28日

「フォースセンサ「HSFPAR004A」を開発、量産を開始」写真

「フォースセンサ「HSFPAR004A」を開発、量産を開始」拡大写真

 アルプスアルパイン株式会社(TOKYO:6770、社長:栗山 年弘、本社:東京(以下、アルプスアルパイン)は、フォースセンサ「HSFPARシリーズ」に、耐衝撃性を向上した「HSFPAR004A」をラインアップ。本年3月より量産を開始しました。


 昨今では、学校の授業や会社での会議など、幅広いシーンで電子黒板やタブレットなどが利用されるようになりました。これに伴い、これまでデジタル描画をはじめ、クリエイティブ用途で用いられることが多かった、ペン型入力機器(スタイラスペン)の需要が増加傾向にあります。


 スタイラスペンには、そのペン先の軌道を捉えるとともに、筆圧に応じた描画の太さを再現するフォースセンサが搭載されています。当社ではこれまで業界最小クラス(注1)のフォースセンサ「HSFPARシリーズ」を量産・販売しており、高分解能かつ高リニアリティであることがお客様より評価されてきました。その一方で、誤ってペンを落下させるなどした際の衝撃に耐えられず、センサ部(押し子(注2))が破損してしまうケースが報告されていました。


 当社ではこの課題に対応した「HSFPAR004A」を新たに開発、本年3月より量産を開始しました。本製品は、押し子の直径を従来の0.20mmから0.40mmに拡大するとともに、衝撃を分散する端面形状としたことで、従来品より優れた耐衝撃性を実現。ペン落下時のセンサ破損リスクを低減したことで、ユーザーは安心してスタイラスペンを使用できるようになります。


フォースセンサ「HSFPAR004A」を開発、量産を開始
押し子は丸みを帯びた端面形状により衝撃を分散する

 さらに、2.00mm×1.60mm×0.66mm(W×D×H)の業界最小サイズをはじめ、高感度、高分解能、高リニアリティなど従来品の特長と性能を確保。これまで同様にセットの設計自由度を損なうことなく、滑らかな筆圧表現を可能としつつ耐衝撃性の向上を実現しました。


 また、ゼロストローク(0.01N)レベルの小さな応力から検出できるため、精密機器を扱う産業用機器への応用も可能です。特にロボットアームの掴み部に搭載することで、細かな握力調整を実現するなど、幅広い用途にご使用いただけます。


注1:2019年3月、当社調べ
注2:外部から伝わる荷重を受けるセンサの先端部


【主な特長】

業界最小サイズと高分解能、高リニアリティ、優れた耐衝撃性を備えたフォースセンサ

  1. 2%FS以下の高いリニアリティ
  2. 耐久100万回の長寿命
  3. 荷重分散形状を採用した優れた耐衝撃性
  4. ゼロストローク(0.01N)レベルの小さな応力から検出可能
  5. 外部の磁場や電場の影響を受けない構造

【主な用途】

スタイラスペンなどの各種インプットデバイス

ロボットアーム掴み部における加圧バランスの調整

各種産業機器


【販売計画】

量産開始 2019年3月
サンプル価格 420円
月産 10万個(2019年3月)
開発 技術本部 長岡工場(新潟県長岡市)
生産 技術本部 長岡工場(新潟県長岡市)

 

【主な仕様】

製品名 HSFPAR004A
外形サイズ(W×D×H) 2.00mm×1.60mm×0.66mm
動作荷重範囲 8N
電源電圧 1.5 ~ 3.6V
感度 2.3mV/V/N
リニアリティ <2%FS ※FS = Full Span
寿命 100万回(@8N)
最大定格荷重 55N