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第5世代を見据えた高密度実装化に貢献

アルプスアルパイン 光トランシーバ向けミラー付レンズアレイを開発

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2019年04月23日

「アルプスアルパイン 光トランシーバ向けミラー付レンズアレイを開発」写真

「アルプスアルパイン 光トランシーバ向けミラー付レンズアレイを開発」拡大写真

 アルプスアルパイン株式会社(TOKYO 6770、社長:栗山 年弘、本社:東京、以下 アルプスアルパイン)は、データセンター等の光ネットワークに使われる光トランシーバ向けにミラー付レンズアレイ「FLHL2シリーズ」を開発、8月より量産を開始します。


 近年、IoTやAIの活用により、世界のトラフィック量は2017年から2020年にかけて約1.9倍にまで増加し(※)、今後も5Gの導入などによって更に増大していくことが予想されます。データセンター等で使用される光トランシーバにもより高速、高密度化が要求され、それに伴い部品にも更なる小型、高密度実装化が求められています。


 こうしたニーズに応え、アルプスアルパインは、光トランシーバの受信機用に集光レンズとミラーを一体化したレンズアレイを開発しました。
 従来は、受光素子に光を伝搬する際にレンズとミラーをそれぞれ配置しなければならなかったところ、これらを一体化したことで部品点数の削減、光学長の短縮を可能とし、光トランシーバ全体の小型化に貢献しています。(下図参照)
 また、部品点数を減らすことによって、トランシーバの組み立て⼯数の削減、コスト低減にもつなげます。


 なお、当製品のレンズ間ピッチは0.75mmで、既存の光トランシーバに合わせて設計していますが、将来的にはIoTの普及、5Gサービスの導入による市場の小型化、マルチチャンネル化ニーズに合わせ、0.5mm、0,25mmの開発も視野に入れています。


 アルプスアルパインは、2000年に世界最小クラスとなる海底ケーブル用ガラスレンズを開発して以来、光通信用レンズ市場をリードしてきました。今後も長年に渡り培ってきた光学設計技術で、高速データ通信、「つながる社会」の実現を支えていきます。


※(出典)総務省 平成30年版 情報通信白書

<従来設計との比較>

アルプスアルパイン 光トランシーバ向けミラー付レンズアレイを開発

【主な特長】

  1. 集光レンズとミラーを一体化したレンズアレイで光トランシーバの小型化と製造工程の削減に貢献
  2. 光損失が少なく、長年に渡り実績のあるガラスレンズ
  3. 鉛フリーガラス採用(RoHS対応)
  ※電気・電子機器などの特定有害物資の使用制限に関するEUの法律

【主な用途】

データセンター通信ラック内の光トランシーバ


【販売計画】

量産開始 2019年8月
サンプル価格 3,000円
開発 技術本部 長岡工場(新潟県長岡市)
生産 生産本部 長岡工場(新潟県長岡市)
月産 1万個(2020年4月)

 

【主な仕様】

製品名 FLHL2シリーズ
外形サイズ(H×W×L) 1.3mm×1.3mm×3.5mm
タイプ Photo D結合用
対応素子 Chip Type PD
適合波⻑例 λ(nm) 1310/1550
焦点距離 f(mm) 1.51 (1550nm)
L1(WD) (mm) 0.62 (1550nm)
開口数(NA) 0.2
ビーム径⽬安(mm) φ0.6mm (1550nm)、有効NAにて