ご使用上の注意

  [使用回路について]
  可変抵抗器は、図Aのように電圧調整形でのご使用をお勧めします。図Bのような電流調整形でご使用の場合は、セット回路によって抵抗体としゅう動子の間の接触抵抗の影響を受ける場合がありますので、実使用条件にてご確認ください。
 
 
  [抵抗器の配線について]
  しゅう動子に直流電流を流して使用した場合は、使用環境によって抵抗値が異常な変化を示すことがあります。これは、抵抗体が陽極酸化を起こし、抵抗体が損傷を受けるために発生する現象です。直流電流を流す場合は、抵抗体側をマイナス、しゅう動子側をプラスにしてご使用ください。
 
  [直流電圧の使用について]
  直流電圧を流して使用する場合は、使用環境によって端子間の絶縁が劣化することがあります。これは、マイグレーション現象によるものであり、直流電圧でご使用する場合はご相談ください。
  [出力側インピーダンスについて]
  電圧調整形回路において出力側のインピーダンスが低い場合には抵抗体と摺動子間の接触抵抗の影響を受けることがありますので、インピーダンスを公称全抵抗値の100倍以上に設定願います。
  [残留抵抗について]
  一般的に抵抗体の電極部は銀印刷により形成していますが、硫化に対する信頼性を向上するため、銀電極部にカーボンコートを行っています。
低残留抵抗値でのご使用は、ご相談ください。
  [結露について]
  可変抵抗器の抵抗体面などが結露したり、水滴が付着するような条件でのご使用はお避けください。絶縁劣化やショートの原因となります。
  [はんだ付けについて]
  図のように、プリント基板の上面にはんだが流れ出てくるような配線やはんだ付けは、接触不良の原因となる場合があるためお避けください。
基板に挿入される金属足は、はんだ付けしてご使用ください。
 
  [端子へのストレスについて]
  端子に過度のストレスが加わらないように取扱い、はんだ付条件をご配慮ください。
  [軸がたについて]
  軸長が長い場合、がた(振れ)は、軸長に比例して大きくなりますので、実使用条件にてご確認ください。
  [シャーシへの取付けについて]
  ナットでシャーシに取付けてご使用の場合、締付けが強すぎると回転感触が悪くなったり、ねじが破壊する場合がありますのでご注意ください。
  [薬品の使用について]
  樹脂タイプの軸には、ポリカーボネイトなどの合成樹脂を使用していますので、アンモニア、アミン類、アルカリ水溶液、芳香族炭化水素、ケトン類、エステル類、ハロゲン化炭化水素類などの薬品の、特に強いガス雰囲気中での使用はお避けください。
  [低温での使用について]
  カーラジオ、カーステレオなどのように低温状態での使用が考えられる場合には、低温状態でも回転操作が容易にできるよう対応します。ご注文の際は、低温特性の必要の有無をご指定ください。
  [保管方法]
  (1)製品は納入形態のまま常温、常湿で直射日光の当たらず腐食性ガスが発生しない場所に保管し、納入から6ヵ月以内を限度としてできるだけ早くご使用ください。
  (2)開封後はポリ袋で外気との遮断を図り、上記と同じ環境下で保管し、すみやかにご使用ください。
  (3)過剰な積重ねは行わないでください。
  上記、使用上の注意事項に関しては、
(社)電子情報技術産業協会発行の技術レポート EIAJ RCR-2191A電子機器用ポテンショメータの注意事項ガイドライン(2002年3月発行)より引用しています。
詳細は、上記技術レポートをご参照願います。

測定・試験方法

  電気的性能
  [全抵抗値]
  軸(レバー)を端子1または3の終端に置き、特に規定がない限り、抵抗器の端子1と3との間の抵抗値を測定する。
  [定格電力]
  定格周囲温度において抵抗素子全域(端子1と3との間)に連続負荷することが可能な電力の最大値とする。
なお、炭素系皮膜の定格周囲温度は、50℃とし、周囲温度が50~70℃の場合の負荷電力は、定格電力に下図の軽減曲線によって定める定格電力比を乗じた値を最大電力とする。
 
  [定格電圧]
  定格電力に対応する電圧とし、次の式によって求める。
ただし、求められた定格電圧が最高使用電圧を超える時は、その最高使用電圧をもって定格電圧とする。
 
  [タップ間抵抗値]
  タップ端子と規定の端子(端子1または端子3)との間の抵抗値を測定する。
  [残留抵抗値]
  軸(レバー)を端子1側の終端に置き、端子1と2との間の抵抗値を測定する。次に、軸(レバー)を端子3側の終端に置き、端子2と3の間の抵抗値を測定する。タップ端子がある場合は、軸(レバー)を回転(移動)し、タップ端子と端子2との間の抵抗値が最小になる値を測定する。
  [最大減衰量]
  軸を端子1側の終端に置き、端子1と2との間の電圧を測定し、端子1と3との間の電圧に対する比を算出する。
なお、特に規定がない限り、音量用回転形ボリュームの残留抵抗値の代わりに適用する。
  [挿入損失]
  軸を端子3側の終端に置き、端子1と2との間の電圧を測定し、端子1と3との間の電圧に対する比を算出する。
なお、特に規定がない限り、音量用回転形ボリュームの残留抵抗値の代わりに適用する。
  [しゅう動雑音]
  JIS C 6443に規定する周波数特性をもつ増幅器に接続し、端子1と3との間に20Vの直流電圧(定格電圧が20V以下の時は、その電圧)を加え、軸(レバー)を毎分約30サイクルの速さで回転(移動)して測定する。
  [耐電圧]
  規定の箇所に交流電圧を1分間加え、アーク、焼損、絶縁破壊などの異常の有無を調べる。試験は、それぞれの端子を一括して行ってもよい。特に規定がない限り、下記の箇所の試験とする。

ただし、構造上導通する機構になっているものでは、その部分の試験は行わない。
  [絶縁抵抗]
  規定の箇所を規定の電圧の絶縁抵抗計で測定する。特に規定がない限り、下記の箇所を試験する。

ただし、構造上導通する機構になっているものでは、その部分の試験は行わない。
  [耐電圧と絶縁抵抗の測定箇所]
  ・端子と軸(レバー)との間
  ・端子と金属カバー(枠)との間
  ・独立した抵抗素子に接続された端子と他の抵抗素子に接続された端子との間(多連形の場合)
  ・スイッチ端子と軸との間
  ・スイッチ端子と抵抗端子との間
  ・スイッチ端子と金属カバーとの間
  [相互偏差]
  軸(レバー)を規定の位置に置き、端子1と3との間にそれぞれ1,000±200Hzで2~15V(正弦波実効値)の試験電圧を加え、各抵抗器の端子2と規定の端子(端子1または端子3)との間の電圧を測定し、次の式によって算出する。
なお、判定に疑義が生じなければ、試験電圧として直流を用いてもよい。
 
  ここに
  V1:基準とする抵抗器の端子1と2との間の電圧(抵抗変化特性C、E、逆Dの場合は、端子2と3との間の電圧)
  V2:基準以外の抵抗器の端子1と2との間の電圧(抵抗変化特性C、E、逆Dの場合は、端子2と3との間の電圧)
  タップ端子がある場合は、タップ端子と端子1との間に(抵抗変化特性Cの場合は、タップ端子と端子3との間に)公称全抵抗値の1/10に相当する固定抵抗器を接続して測定する。
 
  [スイッチ接触抵抗]
  特に規定がない限り、直流5V、1Aを接点間に加え、接点が閉じた時の電圧降下を測定し、接触抵抗を算出する。
  機械的性能
  [全回転角度(レバー移動距離)]
  軸(レバー)を端子1側の終端の位置から端子3側の終端の位置に回した(移動した)時の回転角度(移動距離)を測定する。
  [回転トルク(作動力)]
  軸(レバー)を回転(移動)するのに必要なトルク(作動力)を測定する。特に規定がない限り、周囲温度5~35℃で行い、軸の回転速度は毎秒60°、レバーの移動速度は、毎秒20mmとする。
  [始動トルク(始動力)]
  長時間放置した後、軸(レバー)を初めて回転(移動)する時に必要なトルク(作動力)を測定する。特に規定がない限り、周囲温度5~35℃で行い、軸の回転速度は、毎秒60°、レバーの移動速度は、毎秒20mmとする。
  備考:
  特に必要な場合にだけ規定する。
  [軸がた]
  基準面より、0.1N・m(絶縁軸は50mN・m)の曲げモーメントを軸の平滑な円筒面が途絶える所から3mm以内の点で互いに180°異なる方向から軸に直角に加えて、基準面から30mmの位置における振れの大きさを測定する。ただし、軸の長さが30mmに満たない場合は、比例計算による。
  [軸の回転止め強度(レバー移動止め強度)]
  軸(レバー)を端子1の終端に置き、その方向に規定のねじりモーメント(力)を10秒間加える。次に、軸(レバー)を端子3の終端に置き、同様に規定のねじりモーメント(力)を加えた後、操作部および関連部分の変形、破壊を調べる。
  [押しおよび引張り強度(レバーの押しおよび引張り強度)]
  軸(レバー)の軸線方向に規定の大きさの力をそれぞれ10秒間加えた後、操作部および関連部分の変形、破壊、動作状態を調べる。

抵抗変化特性

  [抵抗変化特性]
  軸(レバー)を規定の位置に置き、定規の端子間(端子1と2との間または端子2と3の間)の電圧を測定し、端子1と3との間の電圧に対する百分率を算出する。
参考: 回転角度(移動量)に対する抵抗変化の基準は、次のとおりである。