サステナブル調達の取り組み

基本的な考え⽅

当社は、グローバルで約1,000社のお取引先様と調達活動を⾏っております。地域ごとのお取引先様と⼀体となり、サプライチェーン上のサステナビリティ向上に向けて取り組んでいます。
お取引先様向け事業⽅針説明会において、CSRアセスメント・環境調査・鉱物調査・BCP調査等への対応を依頼し、お取引先様とともに責任ある調達活動を推進しています。

CSRアセスメントの実施

CSRガイドラインの遵守状況を確認するため、主要なお取引先様に対し、2022年度よりセルフアセスメントを依頼し、スコア結果をS・A・B・Cランクに区分し評価しています。2022年度はCランクに該当する重大な違反事項は確認されませんでした。Bランク以下のお取引先様に対しては、是正要求シートを用いて実態調査を実施しました。また新規お取引先様に対しても、採用検討時にセルフアセスメントを依頼しています。2022年度は対象となる3社全てに実施しています。

2022年度 CSRアセスメント結果

対象:主要お取引先様(2021年度購入金額上位80%:88社)
回収状況:82社(93%)

ランク 評価基準 2022年度実績
S 100%以上 44%
A 85%以上 42%
B 70 - 84% 6%
C 70%以下
もしくは重要管理項⽬12項⽬のうち1項⽬でも【出来ていない】がある
0%

グリーン調達の推進

環境に配慮した製品を提供するため、部材調達においては「グリーン調達基準書」を定め、有害物質を含まない原材料・部品を調達するグリーン調達を推進しています。また、電子部品関連のお取引先様に対しては、環境への取り組みを評価する「環境企業評価」と、原材料・部品に当社指定の禁⽌物質が含まれていないことを確認する「部材評価」を実施しており、2022年度は、新たにお取引先様の36社を認定しました。
「グリーン調達基準書」については、適⽤される法令や規制などの変更点を踏まえ毎年改定を⾏っています。また、原材料・部品の製造拠点も毎年⾒直しを⾏い、継続的な改善を⾏っています。
なお、「グリーン調達基準書」は変更の都度、お取引先様ポータルサイトで情報を共有しています。

グリーン調達における選定基準 お取引先様の選定基準(環境企業評価基準)- 環境保全活動の評価
購入資材の選定基準(部材評価基準)- 購入資材個々の評価

調達リスクへの対応

当社グループは、⽇本をはじめ中国・韓国・マレーシア・メキシコ・アイルランド・ドイツ・チェコ・インド・タイ・ハンガリーの⽣産拠点にIPO(International Procurement Office:海外購買部⾨)を設置し、調達活動を⾏っています。調達においては、品質・価格・デリバリー・環境保全の観点から優れた原材料・部品等をタイムリーかつ必要数⼊⼿しなければならず、信頼のおけるお取引先様からの調達が必須であり、信頼関係の構築に注⼒しています。
また、サプライチェーンは⾃然災害・事故・労働争議・倒産等により、調達活動のみならず物流など広範囲にわたり影響を受けます。サプライチェーンデータベースを定期的に整備するとともに、グローバルで情報を⼀元化し、調達リスクが発⽣した場合はタイムリーに対応できるよう体制を構築しています。

お取引先様とのコミュニケーション

当社は「相互信頼による共存・共栄」を掲げ、お取引先様とのパートナーシップの強化に取り組んでいます。世界各国で事業⽅針説明会を開催し、「⽣産・販売状況並びに購買⽅針の説明」「品質・納期管理・原価改善等にご貢献いただいたお取引先様への表彰」などを⾏っています。また、調達リスクやCSR課題への対応についても説明会の中で協⼒をお願いしています。2022年度は、新型コロナウィルスの影響により5⽉に東京本社で開催し、オンラインを含め265名のお取引先様にご出席いただきました。サステナブル調達への対応は、お取引先様の皆様の協⼒なくしては実現しないと考え、今後も連携を強化し取り組みを推進していきます。

業界団体との連携

当社は⼀般社団法⼈電⼦情報技術産業協会(JEITA)の考え⽅に賛同し、「責任ある鉱物調達検討会」へ発⾜当初から参加し活動を⾏っています。また、JEITAの「資材委員会」にも参加しています。

バイヤー研修の実施

企業理念に基づく責任ある調達活動を実践するため、実際に調達活動を⾏うバイヤーに対しCSRの基本的な考え⽅や社会環境、サステナブル調達の基本⽅針等、様々な内容について研修を実施しています。2022年5⽉に実施された研修には、約200名が参加しました。